ブリュッセルでパスポートと全財産を盗まれた話⑦
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なんとかホテルと話をつけ、今夜の寝床を確保することができた。
ついでに夕食も含めて決済したかったのだけれど、残念ながら日曜日はレストランがクローズらしい。
普段は朝食を食べないけど、現状だと帰りの飛行機まで食事にありつける見込みがないので、朝食のオプションは付けておくことにした。
いや、帰りの飛行機って本来だと明日の夕方だけど、それこそ現状では搭乗できる見込みがないような気が・・・
とりあえずは日本に帰るためには何が必要なのかを調べてみることにする。
iPhoneの充電器も盗まれた鞄に入っていたので、電池の残量にはかなり気をつける必要がある。
ホテルのフロントに充電器がないか聞いてみたのだけど、Android用ならあるとのこと。
まさかAndroidにしておけばよかったと後悔する日が来るとは・・・
パスポートを無くした場合、帰国するための手続きとしては2つのパターンがあるらしい。
1つ目はパスポートの再発行。
文字通り再発行を行うので、これまでと同じように出入国を行うことができるけど、受領までに1週間程度かかるらしい。
2つ目は帰国のための渡航証の発行。
これは帰国のために使途が限定された一回限りのパスポートというイメージ。
早ければ即日で発行できる可能性があるらしいけど、ベルギーから日本まで他の国に入国せずに帰る必要があるらしい。
他国でもトランジットで空港外に出なければ問題はないけど、例えばフランクフルト空港に鉄道で向かうのはドイツに入国することになるのでNG。
シェンゲン協定の加盟国だと往来の際にパスポートを提示することって基本的にないけど、厳密にはパスポートを持っていなければ不法入国になる。
という訳で使途が限定された帰国のための渡航証では、実質的に飛行機だけを乗り継いで帰国する必要がありそう。
入出国に関する制約はあるものの、この状況で1週間も延泊するのはありえないので、帰国のための渡航証の発行を目指すことにする。
ブリュッセルからフランクフルトまで空路で行けるのかとか、ターミナルが離れている場合にどうすればいいのかとか疑問は山のようにあるけれど・・・
(つづく)